製紙工場・化学工場の薬品タンク・配管管理で事故を防ぐための設備点検方法

製紙工場・化学工場では薬品タンク・配管の管理が安全管理の根幹です。異常の早期発見が重大事故の防止につながります。この記事では薬品タンク・配管の点検方法と設備診断技術の活用を解説します。

製紙工場・化学工場特有のリスク

製紙工場・化学工場では以下の特有のリスクがあります。

①腐食性薬品の取り扱い 製紙工場では白液・黒液・硫酸などの腐食性薬品を大量に使用します。化学工場では酸・アルカリ・溶剤など様々な危険薬品を取り扱います。これらの薬品が漏れると重大な人身事故・環境汚染につながります。

②高温・高圧環境 蒸気・高温薬液を高圧で扱うプロセスが多く設備の劣化が進みやすいです。

③設備の老朽化 長期間稼働している設備が多く経年劣化による腐食・疲労が蓄積しています。

④広大なプラントエリア 広大なエリアに多数のタンク・配管が設置されており全数を定期的に点検することが困難です。


事故を防ぐための点検アプローチ

①定期的な目視点検 腐食・錆・変形・液漏れの痕跡を定期的に目視確認します。ただし目視点検だけでは内部の劣化・微小な漏れは発見できません。

②サーモグラフィによる温度異常検知 タンク・配管をサーモカメラで定期的にスキャンします。以下の異常を早期発見できます。

  • 保温材の劣化・剥がれによる熱損失
  • 配管内部の詰まり・閉塞による温度異常
  • タンクの液位変化による温度分布の異常
  • 配管・タンク壁面の腐食による温度異常

③音響カメラによるリーク検知 配管継手・バルブ・フランジからの微小なガス・液体リークを音響カメラで検知します。

  • 稼働中の設備を停止せずに点検できる
  • 広大なエリアを効率よくスキャンできる
  • 高所・危険エリアを離れた場所から安全に点検できる

④肉厚測定による腐食診断 超音波肉厚計でタンク・配管の壁厚を定期測定します。腐食による肉厚減少を定量的に把握できます。


サーモグラフィが特に有効な点検対象

薬品タンクの点検

タンクの液位・内容物の温度分布をサーモカメラで確認できます。

  • タンク外壁の温度分布から液位を推定できる
  • 保温材の劣化箇所を可視化できる
  • 異常な温度分布から内部の問題を早期発見できる

蒸気配管・薬液配管の点検

  • 保温材の劣化・剥がれによる熱損失箇所を特定できる
  • 配管の詰まり・閉塞による温度異常を発見できる
  • 蒸気トラップの故障を診断できる

ポンプ・コンプレッサーの予知保全

  • ベアリング・シール部の異常発熱を早期発見できる
  • 突発停止を防いでプロセスの安定稼働に貢献できる

音響カメラが特に有効な点検対象

配管継手・フランジの漏れ検知 腐食性薬品が通る配管の継手・フランジからの微小な漏れを早期発見します。漏れが大きくなる前に発見することで重大事故を防げます。

バルブのグランド漏れ検知 バルブのグランドパッキンからの微小な漏れを検知します。薬品が漏れている状態での作業は危険なため早期発見が重要です。

高所配管の点検 足場がない高所配管を地上から安全にスキャンできます。高所作業のリスクを大幅に削減できます。


点検頻度の目安

点検対象推奨頻度手法
主要薬品タンク月1回サーモ・目視
高圧蒸気配管月1回サーモ・音響
薬液配管継手・フランジ3ヶ月に1回音響・目視
ポンプ・コンプレッサー月1回サーモ
バルブ類6ヶ月に1回音響・目視

内製化で点検頻度を上げる

製紙工場・化学工場の設備点検を外注に依存している場合点検頻度が低くなりがちです。

サーモカメラ・音響カメラを導入して内製化することで以下が実現できます。

  • 点検頻度を月1回以上に増やせる
  • 異常発見時にすぐに対応できる
  • 広大なプラントエリアを効率よく点検できる
  • 高所・危険エリアへの立ち入りを最小化できる

まとめ

  • 製紙工場・化学工場は腐食性薬品・高温高圧・老朽化設備など特有のリスクがある
  • サーモグラフィでタンク・配管の温度異常を早期発見できる
  • 音響カメラで継手・フランジ・バルブの微小な漏れを早期発見できる
  • 高所・危険エリアを離れた場所から安全に点検できる
  • 内製化で点検頻度を上げて重大事故のリスクを下げる

製紙工場・化学工場での設備点検相談・サーモカメラ・音響カメラのデモを無償で承っています。お気軽にご連絡ください。

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