「騒音が激しい現場では音響カメラは使えないのでは」という疑問を現場でよく聞きます。結論から言うと周波数帯域を適切に設定できる機器であれば騒音環境でも十分に使えます。この記事では騒音環境での音響カメラの性能と周波数帯域設定の重要性を解説します。
騒音環境での音響カメラに対する疑問
化学プラント・コンビナート・鍛造工場など騒音が激しい現場では以下のような疑問を持つ担当者が多いです。
- 「うちの現場は騒音が90dB以上あるが本当に使えるのか」
- 「騒音に埋もれて漏れ音を検知できないのでは」
- 「デモをやっても見つからないのでは」
実際にコンビナートのような極めて騒音が激しい環境でデモを実施した際、現場担当者から「この環境では見つけられないでしょう」と言われました。しかし実際には複数の漏れ箇所をその場で特定することができました。担当者の反応は「本当に見えるんですね」という驚きでした。
騒音環境で使えるかどうかは「周波数帯域」で決まる
音響カメラが騒音環境で機能するかどうかは機器の周波数帯域設定に大きく依存します。
工場騒音の特性 工場内の騒音の多くは可聴音帯域(20Hz〜20kHz)に集中しています。機械の稼働音・金属のぶつかり音・コンプレッサーの動作音などは主にこの帯域で発生します。
エア漏れ音の特性 エア漏れは広い周波数帯域の音波を発生させますが特に20kHz以上の超音波帯域に強いエネルギーを持っています。
重要なポイント 工場騒音が集中する可聴音帯域を除外して超音波帯域のみを分析することで騒音の影響を受けずにエア漏れを検知できます。
周波数帯域が固定されている機器の限界
市場にある音響カメラの中には周波数帯域が固定されているモデルがあります。
例えば特定のモデルでは40kHz固定の周波数帯域で動作します。この場合現場の騒音状況に合わせた調整ができません。
固定帯域の問題点
- 現場の騒音特性に合わせた最適化ができない
- 特定の騒音環境では検知精度が低下する
- 騒音成分が多い帯域を除外できない
FOTRICの強み:2k〜100kHzの広帯域と柔軟な設定
FOTRICの音響カメラは2k〜100kHzという広い周波数帯域に対応しており現場の状況に合わせて分析帯域を自由に設定できます。
騒音環境での対応方法
Step1:現場の騒音帯域を把握する 現場でどの周波数帯域に騒音が集中しているかを確認します。
Step2:騒音帯域を除外した設定にする 騒音が集中している帯域を除外して漏れ音が強い帯域のみを分析するように設定します。
Step3:S/N比を最適化する 騒音を除外することでエア漏れ音のS/N比(信号対雑音比)が向上して検知精度が上がります。
具体的な設定例
| 環境 | 騒音の主な帯域 | 推奨設定帯域 |
|---|---|---|
| 一般工場 | 〜10kHz | 20〜60kHz |
| 高騒音工場 | 〜20kHz | 30〜80kHz |
| コンビナート | 〜20kHz | 40〜100kHz |
| 鍛造・プレス工場 | 〜15kHz | 25〜70kHz |
実際のコンビナートでのデモ結果
コンビナートのような極めて騒音が激しい環境でFOTRICの音響カメラを使用したデモを実施しました。
現場の状況
- 騒音レベル:90dB以上
- 複数の大型設備が稼働中
- 担当者は「この環境では検知できない」と懐疑的
結果 周波数帯域を高め(40kHz以上)に設定してスキャンしたところ稼働中のラインから複数の漏れ箇所をその場で特定できました。
担当者からは「本当に見えるんですね」という驚きの声がありました。従来の超音波検知器では騒音に埋もれて見つけられなかった漏れが音響カメラでは可視化できたことが最大の驚きでした。
広帯域対応が重要なもう一つの理由
周波数帯域が広いことはエア漏れ検知以外の用途でも重要です。
- 放電検知: 40〜100kHz帯域が必要(H4以上のモデル対応)
- ガスリーク検知: 用途によって最適帯域が異なる
- 機械異常音: 可聴音帯域も含めた広帯域が有効
2k〜100kHzという広帯域に対応したFOTRICの音響カメラは一台で幅広い用途に対応できます。
まとめ
- 騒音環境での音響カメラの性能は周波数帯域の設定で大きく変わる
- 工場騒音は主に可聴音帯域に集中しておりこの帯域を除外することで検知精度が上がる
- 周波数帯域が固定されている機器は現場の騒音環境に合わせた最適化ができない
- FOTRICは2k〜100kHzの広帯域に対応して現場に合わせた設定が可能
- 実際にコンビナートの高騒音環境でも複数の漏れ箇所を特定できた実績がある
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