エア漏れ検知だけでなく放電検知・広大なプラントの点検・極めて微小な漏れの検知など高度な用途に対応したい現場向けに音響カメラの上位モデルを比較します。
比較する5モデル
- FOTRIC H6
- FLIR Si2-LD
- FLUKE ii905
- HIKMICRO AI76
- JFE MK-750ST
スペック比較表
| 項目 | FOTRIC H6 | FLIR Si2-LD | FLUKE ii905 | HIKMICRO AI76 | JFE MK-750ST |
|---|---|---|---|---|---|
| マイク数 | 162個 | 124個 | 64個 | 136個 | — |
| 周波数帯域 | 2k〜100kHz | 2k〜130kHz | 2k〜100kHz | 0〜96kHz | 40kHz固定 |
| 測定距離 | 0.3〜200m | 0.3〜130m | 要確認 | 要確認 | 〜20m |
| 重量 | 1.3kg | 約1.45kg | 約2.15kg | 約1.2kg | 約740g |
| 放電検知 | ◎ | ✕ | ✕ | ◎ | ✕ |
| ガスリーク検知 | ◎ | 〇 | 〇 | ◎ | 〇 |
| 価格帯 | お問い合わせください | 300万円台〜 | 要確認 | 約200万円 | 100万円以上 |
各モデルの特徴
FOTRIC H6
FOTRICの音響カメラ専用機の中で最高水準の検知感度を持つモデルです。162マイクを搭載し比較モデルの中で最もマイク数が多いです。
マイク数が多いことで以下の性能が向上しています。
- 微小な漏れの検知感度が上がる
- 騒音環境での漏れ音と背景騒音の分離精度が上がる
- ビームフォーミング精度が上がる
- 音源位置の表示精度が上がる
測定距離200mで広大なプラント・発電所の点検に対応できます。放電検知にも対応しており電気設備の絶縁劣化診断も1台で実施できます。極めて騒音が大きい環境・微小リークの見逃しが許されない現場・初期段階の放電を検知したい現場に向いています。
強み: 比較モデル最多の162マイク・測定距離200m・放電検知対応
FLIR Si2-LD
FLIRの上位モデルです。124マイクを搭載しています。周波数帯域が2k〜130kHzと比較モデルの中で最も広い帯域に対応しています。価格帯は300万円台からと比較モデルの中で最も高い価格帯です。
ただし放電検知は非対応です。測定距離が最大130mとFOTRIC H6の200mと比較すると短くなっています。マイク数もFOTRIC H6の162個と比較すると少ないです。
既にFLIRのサーモカメラを使用している現場では機器統一のメリットがあります。
強み: 最広帯域(〜130kHz)・FLIRブランド・サーモとの統一
FLUKE ii905
FLUKEが現在展開している音響カメラモデルです。なお従来展開していたii900・ii910などのモデルは廃盤となっており現在はii905のみが販売されています。64マイクを搭載しています。周波数帯域は2k〜100kHzです。
ただし放電検知は非対応です。重量が約2.15kgと比較モデルの中で最も重く長時間の点検作業・高所作業では大きな負担になります。
強み: FLUKEブランド・電気系統の点検との親和性
HIKMICRO AI76
HIKMICROの上位モデルです。136マイクを搭載し放電検知に対応しています。周波数帯域は0〜96kHzです。重量は約1.2kgと比較的軽量です。価格は約200万円程度です。
放電検知対応かつ136マイクという高いスペックを持ちながら約200万円という価格帯は比較モデルの中で競争力があります。
強み: 136マイク・放電検知対応・比較的軽量・約200万円
JFE MK-750ST
JFEエンジニアリングの音響カメラです。価格帯は100万円以上です。約740gと比較モデルの中で最も軽量です。日本語サポートが充実している点が強みです。
ただし周波数帯域が40kHz固定のため騒音環境に合わせた帯域調整ができません。測定距離が最大20mと比較モデルの中で最も短く大規模施設での使用に制約があります。放電検知は非対応です。
強み: 最軽量・国産メーカー・日本語サポート充実・100万円以上から
価格帯比較
| モデル | 価格帯 |
|---|---|
| JFE MK-750ST | 100万円以上〜 |
| HIKMICRO AI76 | 約200万円 |
| FLUKE ii905 | 要確認 |
| FOTRIC H6 | お問い合わせください |
| FLIR Si2-LD | 300万円台〜 |
用途別おすすめモデル
最高水準の検知精度・放電検知・広大なプラントの点検 → FOTRIC H6
162マイク・測定距離200m・放電検知対応という3つの強みを持ちます。比較モデルの中で総合的に最も高いスペックを持つモデルです。
既存FLIRサーモと統一・広帯域が必要 → FLIR Si2-LD
FLIRのサーモカメラを使用中で機器を統一したい現場向けです。ただし300万円台という価格帯・放電検知非対応・測定距離・マイク数の制約に注意が必要です。
既存FLUKEと統一したい → FLUKE ii905
FLUKEブランドの測定器を使用中の現場向けです。ただし放電検知非対応・重量に注意が必要です。
国産メーカーにこだわりたい・小規模設備の点検 → JFE MK-750ST
国産メーカーで日本語サポートを重視する現場向けです。ただし周波数固定・測定距離20mの制約を理解した上で選定してください。
上位モデル選定のポイント
①マイク数と検知精度 極めて微小な漏れ・初期段階の放電検知が必要な現場ではマイク数が多いほど有利です。FOTRIC H6の162マイクは比較モデルの中で最多です。
②放電検知の必要性 放電検知が必要な場合はFOTRIC H6・HIKMICRO AI76が対応しています。FLIR Si2-LD・FLUKE ii905・JFEは放電検知非対応のため注意が必要です。
③測定距離 広大なプラント・発電所での点検には測定距離が重要です。FOTRIC H6の200mはFLIRの130mと比較して有利です。JFEの20mは大規模施設では制約になります。
④重量 FLUKEの2.15kgは長時間使用・高所作業で大きな負担になります。FOTRIC H6は1.3kg・HIKMICRO AI76は約1.2kgと比較的軽量です。
⑤価格帯 FLIRの300万円台は比較モデルの中で最も高い価格帯です。HIKMICROの約200万円・JFEの100万円以上はスペックと価格のバランスを考慮した上で検討してください。
まとめ
- FOTRIC H6は162マイク・測定距離200m・放電検知対応で比較モデル中最高水準のスペック
- FLIR Si2-LDは300万円台と最も高い価格帯だが放電検知非対応・マイク数・測定距離で劣る
- FLUKE ii905は放電検知非対応・重量が重い点に注意が必要
- JFEは最軽量・国産・日本語サポート充実だが周波数固定・測定距離20mの制約がある
- マイク数・放電検知・測定距離・重量・価格を総合的に判断して選定する
音響カメラの上位モデル選定相談・FOTRIC H6の現場デモを無償で承っています。お気軽にご連絡ください。

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