電気代が急に上がった工場がまず確認すべき3つのこと

「先月から電気代が急に上がった」「コンプレッサーの電力消費が増えている気がする」という相談を現場でよく受けます。電気代の急増には必ず原因があります。この記事ではまず確認すべき3つのポイントを解説します。

なぜ電気代が急に上がるのか

電気代が急増する原因は大きく3つに分類されます。

  • 設備の異常・劣化による効率低下
  • エア漏れ・蒸気ロスの増加
  • 使用量・稼働時間の変化

このうち設備の異常・エア漏れ・蒸気ロスは放置するほど悪化します。早期に発見して対処することが重要です。


確認ポイント①:コンプレッサーのエア漏れ率

電気代急増の最も多い原因の一つがエア漏れの増加です。

確認方法 無負荷時間計測法でエア漏れ率を確認します。生産停止中にコンプレッサーのロード・アンロードサイクルを計測してロード比率を算出します。

判断基準

  • ロード比率20%以下:良好
  • ロード比率20〜30%:要改善
  • ロード比率30%以上:早急な対策が必要

前回計測時と比較してロード比率が上がっていれば新たなエア漏れが発生している可能性があります。

対策 音響カメラで稼働中に全数スキャンして新規の漏れ箇所を特定・修繕します。


確認ポイント②:主要設備の異常発熱

モーター・コンプレッサー・変圧器などの主要設備の効率が低下すると電力消費が増加します。

確認方法 サーモカメラで主要設備の温度を測定して前回記録と比較します。

異常のサイン

  • モーターの温度が前回より10℃以上上昇している
  • コンプレッサーの冷却部分が異常に高温
  • 変圧器・配電盤の接続部に高温箇所がある

対策 異常発熱箇所を特定して原因を調査します。ベアリング交換・冷却系統の清掃・接続部の増し締めなどで改善できるケースが多いです。


確認ポイント③:稼働パターンの変化

設備の異常がなくても稼働時間・生産量の変化で電気代が上がることがあります。

確認方法 先月と今月の生産量・稼働時間・残業時間を比較します。

判断基準 生産量・稼働時間に比例して電気代が上がっている場合は正常です。生産量が変わっていないのに電気代だけ上がっている場合は設備の異常・エア漏れを疑います。


3つの確認を効率よく実施する方法

サーモカメラと音響カメラを組み合わせることで3つの確認を1日で実施できます。

午前中:音響カメラでエア漏れスキャン コンプレッサー室・主要配管エリアを音響カメラでスキャンして新規の漏れ箇所を特定します。

午後:サーモカメラで主要設備の温度確認 モーター・コンプレッサー・配電盤の温度を測定して前回記録と比較します。

夕方:無負荷時間計測の設定 夜間・休日の生産停止時間を使って無負荷時間計測を実施する準備をします。


まとめ

  • 電気代急増の主な原因はエア漏れ増加・設備の異常発熱・稼働パターンの変化
  • まずコンプレッサーのエア漏れ率を無負荷時間計測法で確認する
  • サーモカメラで主要設備の異常発熱を確認する
  • 生産量・稼働時間と電気代の変化を比較して原因を特定する
  • 音響カメラとサーモカメラを組み合わせれば1日で3つの確認が完了する

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